中国外務省によりますと、3月28日に共産党の序列3位で全人代=全国人民代表大会トップの趙楽際委員長が、カンボジアの前の首相で上院議長に就任したフン・セン氏と会談しました。

このあと4月1日には、習近平国家主席が、当選後、初めての外国訪問先として中国を訪れたインドネシアの次期大統領のプラボウォ国防相と北京で会談しました。

さらに習主席は、8日にもベトナムのフエ国会議長と会談したほか、韓正国家副主席と王毅外相がシンガポールやラオス、タイの要人と会談しました。

中国側はこの2週間で、ASEAN=東南アジア諸国連合の10か国のうち、6か国の要人と相次いで会談した形です。

中国外務省の毛寧報道官は、4月8日の記者会見で「最近、多くの東南アジアの国の指導者や外相が相次いで訪中していることは、これらの国々が対中関係を非常に重視していることを明らかに示している。中国と東南アジアの国々は運命を共にするよき隣人、よき友人、よきパートナーだ」と述べ、関係をいっそう強化していく考えを示しました。

一方、南シナ海をめぐって対立が続くフィリピンは含まれておらず、フィリピン以外の国々の取り込みをはかることで、領有権争いを有利に進めるねらいがありそうです。

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