岸田首相は22日の衆院予算委員会で、厚労省が今年夏に行う年金の財政検証において、年金保険料の納付期間を5年延長し65歳までにした場合の効果を試算することについて、立憲民主党の大西議員から、5年延長した場合には「単純計算で5年でおよそ100万円負担額が増額する。かつて自公政権は100年安心の年金改革と言っていたが約束が違うのではないか」と追及を受けた。
これに対し岸田首相は「厚生労働省の社会保障審議会の年金部会で、前回2019年の議論と同様に、一定の前提を置いた様々な試算を行う議論を行ったと聞いている。指摘の点はこの議論の材料に供する様々な試算のうちの一つだ」と説明した。
岸田首相はその上で「その様々な試算のうちの一つを取り上げて、切り取った形で、議論が進んでいるかのように指摘することは適切ではない」と反論し、「現状においてこうした年金の改革について何も決まったものはない。様々な試算を議論の充実に供するために用意をすること自体を否定するということがいかがかと思う」と反論した。
大西議員は「いや、検討するつもりがなかったら別に試算する必要もない。前回の試算の時も延長期間にかかる給付に2分の1の国庫負担がない場合も試算している。そうなると負担は増えるけども、年金あまり増えない可能性もある」と疑問を呈した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。