国会議員に毎月100万円支給される「調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費=旧文通費)」の使い道とその公開をめぐり、岸田文雄首相は22日の衆院予算委員会の集中審議で、今国会中に結論を出す意向を示した。日本維新の会の藤田文武幹事長への答弁。

 旧文通費をめぐっては、維新のほか、公明党、立憲民主党、国民民主党が改革案を公表する一方、自民は、政策活動費や企業・団体献金とともに今国会中の見直しを先送りする方針を固めていた。他党からの反発を受け、一転した形だ。

 この日の予算委で、藤田氏から旧文通費の使途公開を実現するよう求められた首相は、「支出可能経費の確定と支出の公開のあり方について、すでに議論を再開することを指示している」と説明。そのうえで「この残された二つの課題についても結論を出したい」と明言した。

 旧文通費を日割り支給に改める関連法は、2022年4月に成立。しかし、領収書不要▽使途の報告や公開不要▽未使用分の返金不要――などの議論は先送りされていた。(松井望美)

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