大郷町のスポーツパーク構想を巡り、町が提出した住民投票の実施に向けた条例案について、大郷町議会は9月6日、反対多数で否決しました。

住民投票に反対の議員
「安易な多数決によって、住民の中に対立を生んでしまうと考える」
住民投票に賛成の議員
「大郷町の未来のため、町民の熱い願いが叶えられることを願う次第」

大郷町議会では6日、町が実現を目指すスポーツパーク構想を巡り、町が提出した住民投票の条例案について議論されました。スポーツパーク構想とは、2019年の東日本台風で被害を受けた町内の農地にサッカーグラウンド12面や宿泊施設を整備するもので、運営は京都市の「スポーツX」が担います。

構想を巡って、大郷町は地域活性化につながると期待を寄せる一方、議会からは運営会社が赤字決算であることや町の財政負担を懸念する声があがり、これまでの議会で関連予算が2度にわたり認められませんでした。このことから、町は住民に直接賛否を問うため住民投票の条例案を提出しましたが、6日行われた採決で、議会は賛成3反対8の反対多数で条例案を否決しました。

田中町長は「議会の判断は疑問を覚えざるを得ない」と不満をあらわにし、今後、議会を介さずに住民の声を反映できる手段を模索する考えを示しました。

大郷町 田中学町長
「構想を断念することは全く考えていない。新たな形で(住民と)コミュニケーションをとっていきたい」

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