自民党総裁選への立候補を表明する小泉進次郎元環境相=9月6日午前、東京都千代田区で(中村千春撮影)

自民党の小泉進次郎元環境相(43)が6日の記者会見で、党総裁選(9月12日告示、27日投開票)への立候補を表明した。高い知名度と発進力で「本命」候補の一人と目されているものの、国際会議で「気候変動にセクシーに取り組む」といった個性的な発言を繰り出した過去があり、首相としての答弁能力を不安視する声も強い小泉氏。この日の会見では「小泉さんの知的レベルが低いのでは」と際どい質問も飛び出した。小泉氏はどうさばいたのか。(宮尾幹成) 「小泉さんが首相になってG7に出席したら、知的レベルの低さで恥をかくのではないかと、皆さん心配している。それこそ日本の国力の低下にならないか。それでもあえて総理を目指すのか」 フリージャーナリストの1人が、失礼とも批判されかねない表現で小泉氏の「資質」を問うた。

◆「花束をいただける関係になれば嬉しい」

これに対し、小泉氏は「私に足らないところが多くあるのは事実だと思う。完璧でないことも事実だ。しかし、その足りないところを補ってくれる最高のチームをつくる」と説明し、「(初当選からの)15年間、野党の経験、与党の経験、積み重ねてきた。そういったことを国際社会の舞台でも発揮して、国民の皆さんに大丈夫だなと安心感を持っていただけるように最大限努力していきたい」と強調した。 小泉氏は、2019年9月に環境相に就任した際の最初の記者会見でも「同じようなご指摘をいただいた」ものの、その質問をした記者からは、2年後の環境相退任時には「花束をいただく関係になった」と紹介し、フリージャーナリストとも「そうなれれば嬉しい」と話した。フリージャーナリストは「勉強してください」と求めた。

◆語り草になっている「セクシー」発言

環境相時代の小泉進次郎氏

小泉氏は環境相に就任直後、米ニューヨークの国連本部で開かれた気候行動サミットに出席した後の記者会見で、「気候変動のような大きな問題はセクシーに取り組むべきだ」などと発言。「意味が分からない」などと批判を浴びた。 環境相として訪れた福島県で、東京電力福島第1原発事故による汚染土の最終処分場について問われ、「30年後の自分は何歳か、発災直後から考えていた。健康でいられたら(県民との)その30年後の約束を守れるかどうかの節目を見届けることができる政治家だと思う」と答えたのも、珍答弁として語り草になっている。ネット上には「進次郎構文」といった言葉も飛び交っている。 総裁選出馬会見では、別の記者も「大臣時代の発言をどう総括しているのか」と尋ねた。 小泉氏は「環境大臣時代の私の発言が適切に伝わらなかったとしたら、それは反省している。今後そういったことがないように、しっかいと国民の皆さんに伝えたいことが明確に伝わるように、努力をしていきたい」と応じた。 

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