立憲民主党の代表選が7日告示され、野田佳彦元首相(67)、枝野幸男前代表(60)、泉健太代表(50)、吉田晴美衆院議員(52)の4氏が立候補した。次期衆院選での野党間連携のあり方のほか、政権交代に向けた経済やエネルギー、外交・安全保障など主要政策に対する姿勢が争点となる。投開票は23日。
立候補の届け出後に党本部で開かれた共同記者会見で、野田氏は「アベノミクスで格差は拡大した。分厚い中間層を取り戻すため政策を総動員する」と主張。枝野氏は「教育、研究開発、高齢化、少子化への対応など徹底的に人に中心を置き、人に投資する」と訴えた。泉氏は「成長か分配かで常に分配の側に立ってきた立憲だが、それだけでは駄目。国の未来をつくっていく」と強調。吉田氏は「生きづらさを抱える子供たちがたくさんいる。少子化の原因とも言われる教育費の無償化を実現したい」と述べた。
その後の日本記者クラブ主催の討論会では、4氏が派閥裏金事件を受けた自民党の政治改革が不十分だと批判し、政治資金規正法の抜本改正などを訴えた。
代表選の構図は告示当日に固まった。吉田氏は7日午前に立候補を模索していた江田憲司元代表代行(68)との間で候補者を一本化することで合意。出馬に必要な国会議員20人の推薦人を確保した。
代表選は、泉氏の代表任期が9月末で満了することに伴うもの。党所属の国会議員、国政選挙の公認候補予定者、地方議員、党員・サポーターに割り当てられた計740ポイントを争う。1回目の投票で過半数を得た候補者がいない場合は、上位2人の決選投票に進む。
選挙期間は17日間で党の規則上最も長く、同じ方式で実施された前回2021年の代表選の12日間を上回る。候補者が参加する討論会や街頭演説会、テレビ出演などが連日予定される。【源馬のぞみ、中村紬葵、安部志帆子】
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