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 12人の議員が出馬の意思があると候補者乱立が取り沙汰されている自民党総裁選。これまであまりメディアに取り上げられず、最新のANN世論調査(2024年8月24日、25日)では支持率0%と国民の知名度も高くないが、出馬意欲を示しているのが齋藤健経済産業大臣だ。なぜ激戦の総裁選に挑もうとしているのか。本人を直撃した。

【映像】裏金問題に激怒する齋藤氏(実際の映像)

 東京大学時代はハンドボール部で主将として活躍。卒業後は社会のために働きたいと通産省に入省し、ハーバード大学行政大学院にも入学。帰国後は大臣秘書官や埼玉県副知事を経験し、自民党の候補者公募に応募して合格。2006年には、衆議院補欠選挙に初挑戦するも落選。2009年に再び挑戦し、厳しい戦いを勝ち抜いて初当選した。

 齋藤氏を官僚時代から知る政治ジャーナリストの青山和弘氏は「本を出したり、記者に対していろんな話をしてくれて、官僚っぽくない。この人は何かあるなと思っていたら、政治家になられた」と当時の印象を語りつつ「政治家としても即戦力で、大臣の重要ポストを経験されている。一方で一匹狼的なところがあり、子分作ったり、群れたりしないタイプ。そんな齋藤氏が総裁選に出ようとしている。これは、派閥解消後の総裁選の象徴的な存在」と分析。

 ポスト岸田に相応しい人物として齋藤氏を挙げている宮沢博行元衆議院議員は「深い知識、裏付けられたリーダーシップは当然期待できる。主要大臣も経験していますから、全くもって遜色ない方」と改めて太鼓判を押す。

 青山氏の取材で「今回出馬するベテランたち、そして若さが売りのフレッシュマン、どちらにもつきたくない中堅議員たちが、理想とする総理像を齋藤氏に求めて推そうとする動きがある」ということもわかっている。

 しかし最新のANN世論調査での支持率は0パーセント。推薦人が集まるのかと心配の声もあがっている。「もう推薦人は20人揃っているのか」との質問に齊藤氏は「やります。やりますとしか言えないです」と回答。

 「なぜこのタイミングで出馬意欲を示しているのか」との問いには、「次の総理大臣でないとできないことが2つある」とした上で「1つは、信頼を失った党のあり方はこのタイミングでしか改革できない。そして、党改革として、若い議員たちがもっと活躍できる党のあり方がある。それはいましかできない」「それから、日本の経済がデフレで随分苦しんできたのが、もう一度成長型の経済に転換できるかどうかも次の総理にかかっている。この2つは最もこだわっていることで、なんとしてもやりたいと思った」と出馬理由を語った。

 青山氏が「党改革のところで、裏金問題への対応に対する怒りが(出馬の)原点にあったとこれまでの取材でも聞いたが、何に対して怒っているのか」と投げかけると、2009年の中川昭一元財務大臣の酔っ払い記者会見を引き合いに出し「その時の空気を覚えているんですが、“お前らふざけてる”という感じ。政策じゃない、1つ1つのスキャンダルじゃない。お前らふざけてないかと。その時の空気をいまもう一度感じている。自民党の裏金に対する対応がふざけてる」と応じた。

「それを乗り越えていくためには、今度の総裁選で自民党は変わってきた、いい候補者がいっぱいいる、また自民党に信頼を寄せてみようと思ってもらえる総裁選ができるかが分かれ道。だから今度の総裁選は大事だと思っている」

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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