兵庫県の斎藤知事は先ほど(9日午前9時半ごろ)報道陣の取材に応じ、選挙で推薦した日本維新の会がきょう9日、斎藤知事に対して辞職を求める申し入れる予定であることについて聞かれ、次のように述べました。

【斎藤知事】「正式には申し入れについては拝見していませんので、現時点ではなかなかコメントは難しいです」


そのうえで、辞職の意向について聞かれ、「県民の皆さんの暮らしや生活にとって大切な予算や事業をこれからも進めていくということです」と話して辞職を否定しました。

■発端は元西播磨県民局長による『パワハラ』などの疑惑記載した告発文配布

ことし3月、元西播磨県民局長が一部の報道機関などに、知事の「パワハラ」や「おねだり」といった疑惑を記載した告発文を配布し、翌月に県の公益通報窓口に告発しました。

斎藤知事は当初、告発文について「嘘八百」などと否定し、元県民局長は県の内部調査を経て懲戒処分されました。

しかしその後、一部が事実であることがわかり、告発文の真偽について調査する百条委員会が設置されていました。


■注目された維新の動向 9日「辞職申し入れ」へ

百条委員会が進む中で注目されていたのが、知事を選挙で推薦した日本維新の会の動向です。

斎藤知事の1度目の証人尋問は先月30日に開かれましたが、これに先立つ27日に吉村洋文共同代表が、報道陣からの「辞職勧告や不信任決議も検討するのか?」と記者団に聞かれ、「当然その可能性はあり得るということです」と踏み込んだ発言をしていました。

さらに証人尋問後の先月31日には、神戸市で開いた会合後に、藤田文武幹事長が6日の証人尋問を踏まえて今後の対応を判断すると明かしていました。

そして日本維新の会は9日に知事に対して、辞職を要求する方針を固めました。

「百条委員会での説明が県民の納得するものとは言い難い、県政に支障が出ているなど」と理由について説明していて、9日午後、党の執行部が発表するほか、県議たちが辞職と出直し選挙を求める申し入れをするということです。

選挙で推薦を受けた維新が辞職を求める事態。

斎藤知事はきょう9日朝の取材にも辞職を否定し、これまでも繰り返し辞職を否定していますが、申し入れを実際に受けた後、進退についてどう判断するのか注目されます。


■6日には兵庫県議会の自民党が「12日辞職申し入れ」を決定

県議会では、最大会派の自民党が今月12日に辞職を申し入れることを決めていて、公明党や、立憲民主党などで作る会派に共産党も加わる方向で調整が進んでいます。

また第4会派の県民連合は、次の県議会で不信任案を提出する方針を固めていました

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