高市早苗経済安全保障相は9日の記者会見で、自民党総裁選(12日告示―27日投開票)に立候補すると正式表明した。「日本をもう一度、世界のてっぺんに押し上げたい」と訴えた。前回2021年に続き2回目の挑戦になる。
「日本列島を、強く豊かに。」をスローガンに掲げ、安倍晋三元首相が重視した積極的な財政出動や防衛力強化を通じた総合的な国力強化を政策の柱に掲げた。前回総裁選は安倍氏の支援を受け岸田文雄氏に次ぐ2位の議員票を獲得した。
成長分野への戦略的な投資を進めることで経済成長をめざす姿勢を強調する。憲法改正や安定的な皇位継承を実現するための皇室典範の改正も唱える。
「令和の省庁再編」を提起する。情報通信省や環境エネルギー省への組織改編のほか、能動的サイバー防御に関する責任や権限を担う機関を立ち上げると主張する。インテリジェンスの司令塔として内閣情報局の設置も挙げる。
高市氏は衆院奈良2区選出で当選9回。11年に当時の町村派(清和政策研究会、現安倍派)を退会して以降は無派閥だ。保守色の強い「岩盤保守層」を支持基盤にする。
日本経済新聞社が8月21〜22日に実施した世論調査で、次の党総裁にふさわしい人を聞くと自民党支持層では小泉進次郎元環境相(32%)に続く2位(15%)だった。
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