自民党本部=東京都千代田区で、平田明浩撮影

 岸田文雄首相の自民党総裁任期満了に伴う総裁選は12日告示され、27日投開票される。これまでに8人が立候補を正式表明しており、2008年と12年の5人を超えて過去最多の立候補者数となる見通し。

 派閥の政治資金パーティー裏金事件への対応や選択的夫婦別姓制度の導入、物価高対策などが争点となる。新総裁が早期に衆院解散に踏み切る可能性があり、次期衆院選での「党の顔」を選ぶ意味もある。

 裏金事件をきっかけとした派閥解消や岸田首相の不出馬表明を受け、総裁選への立候補の動きが活発化。告示が迫る中で出馬表明や政策発表が相次いでいる。

 10日は加藤勝信元官房長官(68)が出馬表明したほか、上川陽子外相(71)も国会内の会合で立候補に必要な20人の推薦人が集まったと報告。「全国に日本初の女性首相という声が湧き起こるように精いっぱいの活動を展開する」と決意を語った。上川氏は11日に出馬表明の記者会見を開く。

 総裁選には高市早苗経済安全保障担当相(63)も出馬表明しており、21年の前回選に続き、複数の女性候補が出馬する見通しとなった。

 出馬表明を済ませた候補予定者は12日からの選挙戦に向けた準備を急ピッチで進めている。石破茂元幹事長(67)、小林鷹之前経済安保担当相(49)、林芳正官房長官(63)の3氏は10日、それぞれ総裁選で掲げる公約を発表した。【池田直】

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