突然の涙の会見から一夜。
報道陣の前に現れた兵庫県・斎藤知事の目は、12日朝も多少うるんでいるように見えました。
兵庫県・斎藤元彦知事:
私としては、主張は、申し述べるべきことは、私の中での思い、真実として伝えさせていただくと。言うべきことは伝えさせていただくということが大事だと思いますね。
パワハラやおねだりといった疑惑の追及にも表情を変えることのなかった斎藤知事が11日、突然涙を浮かべ人々が驚きました。
それだけでなく、涙の理由にも驚かされました。
兵庫県・斎藤元彦知事:
今の思いは、自民党の先生方とのこれまでの経緯とか、その方々からも申し入れを受けるという状況になったことについて、自分の力不足というか。
元職員や県民に対してではなく、選挙で推薦してくれた自民や維新の県議らに辞職を要求されたことに対する申し訳なさや悔しさだと説明したのです。
振り返れば、知事の右腕だった当時の片山副知事が辞任表明をした際も、知事を支えられなかったことに涙を流していました。
兵庫県のナンバー2とナンバー1が相次いで“身内を思っての涙”を流したことについて、県民はどう考えているのでしょうか?
兵庫県民(60代):
恥ずかしいですね。わざとらしいですね。男らしくない。市民のことを考えずに自分の建前というか、エゴ的な感じがする。
兵庫県民(70代):
ちょっと涙に弱いから、ちょっとかわいそうだなと思ったけど、でもやっぱりダメなことはダメ。自分に対して(の涙)だったら、ちょっとあれ(ダメ)かなと思うけれど。
兵庫県民(20代):
泣くくらいならそういうことしない方がいいと思った。(県民として)恥ずかしい。
こうした中、12日午前、すでに申し入れを済ませている維新以外の会派が、知事の即時辞職を求める申し入れ書を提出。
全県議からの辞職申し入れを受けた斎藤知事は12日、2度目となる報道陣の取材に応じました。
兵庫県・斎藤元彦知事:
各会派から申し入れを受けた。大変厳しいご指摘を頂いたということです。私自身もそこはしっかり真摯(しんし)に受け止めなければならないと。(Q. きのうの会見でも涙される場面があった。同じ続投でも少しでも迷いはあるのか?)私も人間で、一人の斎藤元彦という個人ですから、感情が高ぶって申し訳なかったと思いますけど、それでもやはり私は知事として県政を担わせていただきたい。
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