福島県国見町が計画していた高規格救急車の開発事業が中止となった問題で、町の第三者委員会は9月13日「手続きの公平性・透明性を欠くものだった」とする報告書をまとめた。
国見町では企業版ふるさと納税で寄附された約4億円を原資に、高規格な救急車を開発し、リースする事業を計画していた。
しかし、受託した宮城県の企業が信頼関係を失わせる発言をしたことから事業は中止となり、その後、救急車が契約前に発注されていたことも明らかになった。
町では、入札の経緯も含めて事業の執行手続きを検証するため、第三者委員会を立ち上げ、調査してきた。
13日の会見では「もうずぶずぶの関係だと、言い方悪いが、そこが問題ないですよと、住民に丁寧に説明すべきだったと思う」と語った。
第三者委員会がまとめた報告書では、「受託企業の意のままに事業運営を行っていたと見られても仕方のない状況に陥った。官製談合とは言えないものの、手続きの公平性・透明性を欠くものだった」と指摘した。
そのうえで、企業版ふるさと納税などを財源とする事業については、適切な事業評価を行うなど再発防止策を求めた。
国見町では、第三者委員会の報告書をうけての町長コメントをホームページに掲載することにしている。
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