記者会見する公明党の石井幹事長(7月、国会内)

公明党は18日、山口那津男代表の任期満了に伴う代表選を告示し、石井啓一幹事長が立候補した。他に立候補者はおらず無投票で決まった。28日の党大会で正式に承認する。15年ぶりとなる代表交代を機に党勢回復を狙う。

石井氏は衆院当選10回。次期衆院選で比例北関東ブロックから新しい区割りの埼玉14区に転出する。国土交通相や幹事長代行などを経て2020年に幹事長に就任し、かねて山口氏の後継と目されてきた。

山口氏は09年衆院選で落選した太田昭宏氏の後任として代表に就いた。自民党とともに下野した党を率いて12年に政権に復帰した。任期2年の8期目で、1998年の再結成以降の公明党の歴代代表で在任期間は最長となった。

9月中に自民党と立憲民主党がそれぞれの党首選で新たなトップを選ぶ。自民党の総裁選後には衆院解散・総選挙があるとの観測もあり、公明党も体制を刷新する。

公明党は結党60年を迎える。支持母体の集票力低下に伴い国政選挙での得票の減少傾向が続いており、次期衆院選に向けて危機意識を持つ。石井氏は13日の記者会見でも「選挙に勝利していくことが何より重要だ」と強調した。

公明党は22年代表選でも党首交代を探っていたが、同党が重視する23年春の統一地方選も控えるタイミングだったために見送った経緯がある。

石井 啓一氏(いしい・けいいち) 81年(昭56年)東大工卒、建設省(現国交省)入省。党政調会長、国交相など歴任。20年から党幹事長。衆院比例北関東、当選10回、66歳

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