自民党総裁選の演説会を終え手を取り合う(左から)高市経済安保相、小林前経済安保相、林官房長官、小泉元環境相、(1人おいて)上川外相、加藤元官房長官、河野デジタル相、石破元幹事長、茂木幹事長(18日午後、大阪市)=共同

自民党総裁選の9候補は18日、大阪市での演説会に臨み、日本維新の会に押され退潮が続く大阪府連の立て直しなどを訴えた。

小泉進次郎元環境相(43)は「改革と言えば維新ではなく自民党という新しい姿を示す」と強調。石破茂元幹事長(67)は「一番厳しいところに一番強い応援を行うのは組織として当然だ。最大限の力を注ぐ」と表明した。高市早苗経済安全保障相(63)は「国、地方で選挙に勝ち抜ける自民党をつくる」と述べた。

自民党は2021年の衆院選で候補者を擁立した大阪府内の小選挙区で維新に全敗した。参院選大阪選挙区(改選数4)では19年、22年ともに維新が各2議席を占め、自民党は1議席ずつにとどまる。

石破氏は「来年の参院選、次期衆院選も必ず勝たなければいけない。大阪、関西と党本部が心を一つにして戦うため全力を尽くす」と述べた。小泉氏は「調査研究広報滞在費」(旧文書通信交通滞在費)の使途公開など維新が掲げる改革案を実現すると力説。「維新が一番嫌がる総裁になる」と宣言した。

小林鷹之前経済安保相(49)は「大阪を含めた関西地域の政権を奪還する」と約束した。林芳正官房長官(63)は大阪府連の組織再建を誓った。河野太郎デジタル相(61)は「次期衆院選で維新に奪われた議席を取り戻す」と呼びかけた。茂木敏充幹事長(68)は自身が本部長を務める「大阪刷新本部」の成果を強調した。

上川陽子外相(71)は海洋立国に向けた大阪の港湾機能強化を主張。加藤勝信元官房長官(68)は大阪発の再生医療の産業化推進を提唱した。

9候補はこれに先立ち、松山市でも演説会に臨み、地域活性化策を巡り議論した。高市氏と小泉氏は農産品の海外輸出を後押しすると言及。石破氏は地域主導の地方創生を唱えた。〔共同〕

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