自衛隊の人手不足が課題となる中、政府は20日、1佐など5つの階級の自衛官について、定年となる年齢を1歳引き上げることを閣議決定した。
定年年齢の変更が決まったのは、1佐から3佐と2曹・3曹の計5階級で、54歳から57歳としている定年を、来月から1歳ずつ引き上げる。
1尉から1曹の6つの階級の定年については、去年10月に引き上げていた。
自衛隊は他の国家公務員と異なる「若年定年制」を採用しているが、少子化などの影響で自衛官の志願者は年々減っていて、昨年度は募集に対する採用人数の割合が過去最低だった。
一方で、防衛装備品は高度化・複雑化していて、豊富な知識や技能をもった人材の確保も課題となっている。
木原防衛相は閣議後の記者会見で、「人的基盤の強化の施策は、防衛力の中核である自衛隊員の能力を発揮するため極めて重要だ。今後も一層の推進を図っていきたい」と述べた。
自衛官の階級別の定年は以下の通り
・1佐 57歳→58歳
・2佐・3佐 56歳→57歳
・1尉・2尉・3尉・准尉・曹長・1曹 56歳(去年10月に55歳から引き上げ)
・2曹・3曹 54歳→55歳
※将・将補は60歳のまま変わらない
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