自民党本部=東京都千代田区で、平田明浩撮影

 毎日新聞は自民党総裁選の27日の投開票を前に、全国の同党地方組織の幹部らを取材し、党員・党友票の動向を分析した。石破茂元幹事長(67)=無派閥=が100票近くでトップに立ち、小泉進次郎元環境相(43)=同=が約80票、高市早苗経済安全保障担当相(63)=同=が約70票で追っている。国会議員票の調査結果と合わせて試算すると、1回目の投票で小泉、石破、高市の3氏が競り合うものの、いずれも過半数には届かず、上位2人による決選投票に持ち込まれる公算が大きい。

 毎日新聞は告示日の12日から24日にかけて自民各都道府県連の幹部や関係者に取材し、党員・党友の投票動向を分析した。

 その結果、石破氏は地元・鳥取や島根、広島などで優勢が見込まれるほか、全国で幅広く支持を広げている。小泉氏は地元・神奈川や愛知などの都市圏で支持を集める。高市氏は地元・奈良のほか、福井や香川などで優位な状況とみられる。

 毎日新聞が24日までに実施した国会議員票の動向調査に今回の党員票の動向も加味して分析すると、1回目の投票では、小泉氏、石破氏が激しく競り合い、わずかの差で高市氏が追う展開となる可能性がある。3氏に次いで、小林鷹之前経済安保担当相(49)=二階派▽林芳正官房長官(63)=旧岸田派=らが上位をうかがいそうだ。ただし議員の2割近くは支持候補が未定または不明で、情勢は流動的だ。

 総裁選は党所属の国会議員票368票と地方票368票の計736票で争われ、地方票は全国の党員・党友105万5839人(11日現在)による投票結果を基に、ドント方式で各候補に配分される。

 1回目の投票で過半数に達した候補者がいない場合は、上位2人による決選投票となる。国会議員票(368票)と都道府県票(47票)で争われ、都道府県票は、2人のうちその都道府県の党員投票結果が多かった候補に自動的に投じられる。【佐藤慶】

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