自民党総裁選を目前に控え、候補者たちの熱い言葉が飛び交う。

史上最多となる9人が名乗りを上げた今回の総裁選。日本の行く末を左右する戦いが、いよいよ決着しようとしている。

■三つどもえの戦い、混迷深まる情勢

FNNが実施した世論調査によると、自民党支持層の中で小泉進次郎候補が1位、石破茂候補が2位、高市早苗候補が3位という結果が出た。

一方、国会議員票の最新情勢では、小泉候補が60人前後、石破候補と高市候補がそれぞれ40人前後と、まさに三つどもえの様相を呈している。

街の声を聞いてみると、「小泉さんに若い世代にバトンタッチして、一旦リセットチャレンジしてもらいたい」「石破さんは防衛問題に強そう」「高市さんは安倍さんの後継者」など、それぞれの候補に期待する声が聞かれた。

■討論会で浮き彫りになる候補者の特徴

25日、関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」に出演した橋下徹氏は、これまで3度にわたる討論会で質問をぶつけたと話し、各候補者の討論力を独自に分析した。

小泉候補については、「政治討論の経験が少なく、質問に対してごまかした場面が多かった」と指摘。当初掲げていた改革案についても、「自民党の保守層向けにトーンダウンしている」と評した。

一方、高市候補については、「経験豊富で、しっかりとした議論ができる」と評価しつつも、「日本の国力に見合わない威勢のいい発言が多い」と懸念を示した。

石破候補に関しては、「いろんな複雑な問題は分かっているが、最後は『これからしっかりと議論していかなければならない』で締めてしまう」と、もう一歩踏み込んだ主張が欲しいと語った。

■総裁選の舞台裏、票固めに奔走する候補者たち

討論会の裏では、各候補者が必死の票集めを行っている。

小泉候補は、父・純一郎氏が進めた郵政民営化で宿敵ともいえる全国郵便局長会を訪問し、2万人を超える郵便局長の党員票獲得に動いた。

さらに、キングメーカーとして知られる麻生太郎副総裁とも面会し、協力を要請したという。

橋下氏は、「小泉候補の行動は、当初掲げていた改革路線とは矛盾する」と指摘。

「派閥の力学で動いたらダメだと言っていたのに、派閥に頼る姿勢を見せてしまった」と批判的な見方を示した。

■総裁選後の展望、新たな課題が待ち受ける

総裁選後、新総裁は野党との対決や公明党との連携など、新たな課題に直面することになる。

橋下氏は、小泉候補が総裁になった場合、「野党の新代表となった野田佳彦氏との国会論戦で苦戦する可能性がある」と予想。

また、高市候補については、「日本の国力に見合わない強い発信」をしていることを懸念し、「公明党との関係で苦戦するだろう」と分析した。

一方、石破候補が総裁になった場合は、「小泉氏とタッグを組むことで、国民向けの発信力が強くなる」との見方を示した。

■日本の政治は大きな転換点を迎えようとしている

総裁選の結果如何に関わらず、日本の政治は大きな転換点を迎えようとしている。

候補者たちの言葉に込められた思いと、その実現に向けた覚悟が問われる戦いが、いよいよクライマックスを迎える。

新総裁には透明性の高い政治運営が求められる。日本の未来を左右する重要な選択が、今まさに行われようとしている。

(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2024年9月25日放送)

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