白い石灰などで覆われ耕作できなくなった岩手県一関市内の農地が、違反転用に当たるとされている問題を受けて、市長の10月分の給与を全額カットする議案が9月26日の市議会で可決されました。

26日は一関市議会9月議会の最終本会議が開かれ、佐藤善仁市長らの給与のカットに関する議案などが審議されました。

一関市内では採掘で出たとみられる石灰などで覆われて耕作できなくなった農地が16ヘクタールあまり確認されています。

これは違反転用にあたるとされていて、国などに総額約1億6千万円の補助金を返還する必要が生じています。

佐藤市長はこの問題を把握できなかった市の責任を取ることを主な理由に、10月分の自身の給与を全額カットする条例改正案を議会に提出していましたが、26日の最終本会議で全会一致で可決されました。

一関市 佐藤善仁市長
「これからの事実究明も含めて再発防止に向けたしっかり仕事をしていくことに対しての賛同をいただいたものと受け止めている」

一方、9月議会には補助金を返還するための費用を盛り込んだ補正予算も提案されていましたが、農地問題の徹底究明を求める請願が採択されたことを受けて、撤回されています。

佐藤市長は「今後改めて補正予算提案の時期を探る」としています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。