24日朝、次の衆院選に向け、和歌山県の町村会から出馬を要請されたこの人物。
顔の輪郭や表情などは、政界屈指の実力者だった父をほうふつとさせる。
この人物の父とは、裏金問題の責任を取り、次の衆院選への不出馬を表明した自民党・二階元幹事長。その後継の候補者として、三男・伸康氏に出馬要請があったのだ。
二階氏は不出馬を表明する会見で、年齢を考えての不出馬かと聞かれた際には、「お前もその年来るんだよ! ばか野郎」と話した。この率直な物言いを見せた父に対し、三男・伸康氏は「(町村会の)全会一致で出馬要請をいただいたということは、本当に重く重く受け止めなければならないと考えております。一方で、私の一存のみで重要な決定をすることはできかねる」と述べた。
言葉を選びながらも、出馬に前向きな姿勢をのぞかせた。
伸康氏は、民間の航空会社に勤務したあと、10年ほど前から父の秘書になった。
中国の総領事と会談するなど、これまでも父の代理として地元・和歌山での活動にも取り組んできた。
父・俊博氏は後継候補について、「後継候補は地元の皆さまのご判断にお任せしてます」と述べていた。
二階元幹事長の三男・伸康氏への出馬要請は、地元の判断を反映した形だが、裏金問題で不出馬となった二階氏の後継が三男となると、“世襲批判”は避けて通れない。
地元の有権者からは、「たぶん地域からは応援せざるを得ない。今まで地盤(地域)をつくってくれたのが二階先生なので」「イメージ良くないですよね、変わらないといけない地域だと思う」との声が出た。
さらに国会議員の世襲をめぐっては、親などの政治団体の資金について相続税がかからず、そのまま子に引き継ぐことが可能。
こうした制度が不公平だとして、野党などから批判の声が高まっている。
高まる世襲批判に、当の伸康氏本人は「世襲ということに対して、いろいろなご意見があるということは当然承知をしています。自らの考え、いずれまたそういう場になれば明らかにしたいと考えてます」と述べた。
出馬するかを決めたあと、「いずれ考えを明らかにする」と述べるにとどまった。
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