自民党の石破新総裁は9月30日、衆議院選挙の投開票を10月27日に行うと表明しました。
自民党の“公認”が空白となっている福岡9区では、予定候補者たちの動きが活発になっています。
9月27日、史上最多の9人が立候補する中、5度目の挑戦で自民党総裁選を制した石破茂新総裁(67)。
◆石破茂 新総裁(9月30日の会見)
「できる限り早期に国民の審判を受けることが重要だと考えており、10月27日に総選挙を行いたい」
石破新総裁が10月27日に投開票を行うと表明した「総選挙」。
しかし、自民党福岡県連には“ある問題”がー
◆自民党 福岡県連 原口剣生 会長(27日)
「福岡9区の問題についても明確な判断ができておりませんので、新しい自民党の中でどう考えているのか、的確に聞いていきたいと考えています」
北九州市の4つの区(若松区、戸畑区、八幡西区、八幡東区)で構成される福岡9区。
去年7月、福岡9区の自民党の支部長、いわゆる「公認候補予定者」を巡って参議院からの“くら替え”を表明している大家敏志氏が党員投票で勝利。
福岡県連が党本部に推薦していました。
しかしその4カ月後、まさかの結末にー
◆参議院議員 大家敏志 氏(去年11月)
「これまでの経緯・経過からして私自身もふに落ちませんし、地元が納得できません」
党本部は“福岡9区の支部長を置かない”決断をしたのです。
その背景には、大家氏が所属する派閥の領袖である麻生太郎副総裁が大家氏の“くら替え”を認めなかったという事情がありました。
◆自民党福岡9区 松尾統章 支部長代行(去年12月)
「党本部が『9区支部長を決めない』ということを決定したとかいう、そのふざけた結論に対して皆さん納得いかない」
党本部は今もなお、公認を出していません。
これを受けて福岡9区支部は9月28日、急きょ選挙対策会議を開きました。
今回の総裁選で、麻生副総裁の支援した候補が破れて非主流派に転じたこともあり、新体制の下では大家氏が事実上の公認候補となる支部長に選ばれる可能性が高まったと会議出席者は期待をにじませます。
◆自民党福岡9区 松尾統章 支部長代行(28日)
「(石破新総裁は)『地方の声を聞いて地方を守っていく』と言い続けているだけに、9区支部の決定に対してもきちんと答えを出していただけると期待し確信をしている」
◆参議院議員 大家敏志 氏(28日)
「これまでの執行部は親心で『大家もっと努力しろ』と。その親心に応えてきたという自負を持っているので、新総裁の下で新たな支部長として選任されたいと思います」
一方、新総裁が決まった27日夕方、次期衆院選に福岡9区からの出馬を表明している北九州市議の三原朝利氏は、北九州市内で辻立ちをしていました。
三原氏は、福岡県連の意向に反して北九州市長選で現在の武内市長を応援したため、今年1月、県連から除名処分に。
衆院選には「無所属でも出馬」をする意向です。
◆北九州市議 三原朝利 氏(27日)
「自民党本部に、福岡県連から下された除名処分に対して不服申し立てをしています。『どなたが総理・総裁になっても、自分が進むべき道は何ら変わらない』という思いで突っ走ってきました。この厳しい選挙区を全力で勝ち抜いていきます」
こうした自民党のドタバタ劇を冷ややかな目で見ているのが、福岡9区選出で無所属の緒方林太郎衆院議員です。
◆衆議院議員 緒方林太郎 氏
「現在現職ですので、どなたが出てこられても私は『ドンと来い』という気持ちであるのは変わらないですね。政策活動費ももらっていない。それでも『選挙も政治もしっかりやれて成果が出せるんだ』というのは、自分自身の誇りとして、矜持として示していきたい」
また、共産党からは福岡県委員の山田博敏氏(62)が立候補を表明しています。
10月1日は臨時国会が召集されて石破総裁が新しい首相に選出される見通しで、解散総選挙に向けた動きが加速していくことになります。
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