自宅兼事務所前で衆院選への出馬を表明する河村たかし名古屋市長=名古屋市千種区で2024年10月1日午前8時39分、真貝恒平撮影

 名古屋市の河村たかし市長(75)=4期目=は1日、27日投開票予定の衆院選に、愛知1区(名古屋市東・北・西・中区)から立候補する意向を明らかにした。自身が共同代表の政治団体「日本保守党」、代表の地域政党「減税日本」の公認候補となる予定。河村氏は報道陣の取材に「市長はやりきった。税金を払う庶民が苦しむ社会を打ち破る戦いをする」と話した。

 市長の後任には、元副市長で減税日本副代表の広沢一郎氏(60)を指名し、減税日本と日本保守党の推薦候補として擁立する。

 河村氏は名古屋市出身で、一橋大卒。家業の古紙業などを経て、1993年から5期連続で旧民主党などで衆院議員を務めた。2009年に衆院議員から市長選に立候補し、初当選。1期目途中の11年、市議会リコールにより辞職し、出直し市長選で再選された。現在4期目だが、市長選の当選回数は5回。名古屋市長として4期15年の在任期間は戦後の公選制導入以降では最長となる。

 前回21年の市長選直後の記者会見では「これでファイナルアンサー」と今期限りで市長を退く意向を示した。9月の定例会見で進退を問われると政界引退を否定し、市長続投か国政復帰かいずれかを選択すると明言していた。

 広沢氏は同市出身で慶応大卒。ソフトウエア会社の経営などを経て、11~14年に愛知県議、17~21年に名古屋市副市長を務めた。日本保守党の名古屋支部長と事務局次長を務める。

 衆院愛知1区は自民党現職の熊田裕通氏(60)、立憲民主党の吉田統彦氏(49)=比例東海=が出馬を予定しており、日本維新の会の山本耕一氏(47)が出馬を表明している。

 一方、来年4月に任期満了を迎える名古屋市長選には同市出身で参院議員の大塚耕平氏(64)=無所属、愛知選挙区=らが立候補を表明している。【真貝恒平】

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