花束を受け取り首相官邸を後にする岸田文雄首相=東京都千代田区で2024年10月1日午後0時34分、宮間俊樹撮影

 岸田文雄内閣は1日の臨時閣議で全閣僚の辞表を取りまとめ、総辞職した。岸田首相は閣僚を前に「先送りできない課題に正面から向き合い、経済、社会、外交の各分野で変化を力にする取り組みを着実に進めてきた」と語り、改めて内閣の成果を強調した。

 閣議で決定した岸田首相談話では、防衛費の大幅増額など防衛力強化や、原発の活用推進、子育て支援の強化などの成果を挙げた。その上で対応に追われた自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件にも言及し、「国民の政治への信頼を揺るがす事態を招いたことは遺憾。政治改革に終わりはなく、引き続き取り組んでいかなければならない」とした。

 首相官邸の職員から贈られた花束を手に官邸を後にする際には、今の率直な気持ちを記者団に問われ、「3年間本当に多くの皆さんに支えていただいた。感謝の気持ちでいっぱいです。それに尽きます」と語り、晴れやかな笑顔を見せた。岸田氏の在職日数は1094日で戦後8番目、平成以降では安倍晋三、小泉純一郎両氏に次ぐ3番目の長さとなった。【池田直】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。