郵便による不在者投票の対象者への案内文書の発送作業などに追われる水戸市選挙管理委員会=市役所で2024年10月3日午後2時59分、鈴木敬子撮影

 衆院選が27日投開票となったことで、同日に「第9回水戸黄門漫遊マラソン」を開催する水戸市が対応に追われている。約1万人が参加するビッグイベントで日中は長時間にわたり大規模な交通規制が行われるため、投票に混乱が生じかねない。首相就任から投開票まで戦後最短で行われる衆院選。市選挙管理委員会は事前準備に人手がかかるため、市職員OBに手伝いを依頼した。短期間の選挙事務とマラソン大会が重なり、市は慌ただしく準備を進めている。【鈴木敬子】

 市選管は3日、郵便による不在者投票の対象者への案内文書の発送作業や、期日前投票所で職員が使用する腕章など道具類の確認を進めた。

 マラソン大会は、市中心部をスタート・ゴールとする市内コースで実施される。それに伴い午前7時~午後3時半、市内各地で交通規制が行われる。

 投票所の中にはマラソンで使用するため、変更する施設があるという。また、一部の投票所はコース沿いにあり、市選管の担当者は「交通規制で投票所に行けないという話になりかねない」と危機感を抱く。チラシやSNS(ネット交流サービス)などで交通規制への注意を喚起し、規制に重ならない時間帯に投票所に来てもらうよう促すほか、期日前投票も呼び掛けていく。

 市選管などによると、当日はマラソンに約350人、投票所と開票所にそれぞれ約400~500人の職員が必要になると見込む。市選管の担当者は「(マラソンと重なることも)想定はしていたが、実際にやるとなると人の確保が大変だ」と頭を抱えつつ、「しっかり投票してもらえるように、十分な準備をしていく」と気を引き締めている。

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