豪雨により家屋が流された現場を視察する石破茂首相(中央右)=石川県輪島市で2024年10月5日午前9時47分(代表撮影)

 石破茂首相は5日、石川県輪島、珠洲両市を訪問し、1月の能登半島地震と9月の能登豪雨の被災地を視察した。珠洲市では同県の馳浩知事と面会し、豪雨被害を復旧事業の国庫補助率が上がる激甚災害に指定する方針を伝えた。その後、記者団に「内閣府防災担当の予算・人員の飛躍的な拡充、防災省の設立に向けて濃密な議論をし、進めていきたい」と述べ、「防災庁」設置を進める考えを改めて示した。

 地方視察は就任後初めて。首相は自衛隊機で現地入りし、地震で大規模火災が起きた輪島市の「輪島朝市」や、珠洲市の土石流現場などを視察。輪島市の小学校避難所では「避難所の環境をできるだけ良くしたい。(被災者が)心折れそうになった時に、いい環境を作るのが政府の仕事だ」と避難者らに語り、生活環境改善に努める考えを示した。

 また政府は豪雨被害に関し、県で対応困難な復旧工事を国が緊急的に代行することなどを決めた。

 立憲民主党の野田佳彦代表も5日、能登地方を訪れ、豪雨の被害を受けた輪島市のスーパーや団地などを視察した。【園部仁史】

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