自民党幹部との協議後、次期衆院選の対応について話す石破茂首相(党総裁)=東京都千代田区の党本部で森口沙織撮影

 石破茂首相(自民党総裁)は6日、派閥の政治資金パーティー裏金事件で不記載があった議員らについて、15日公示、27日投開票予定の次期衆院選で比例代表への重複立候補を認めない方針を表明した。4月に決めた党内処分が続いている議員の一部については小選挙区での公認もしないとした。自民党本部で森山裕幹事長らと会談後、記者団に明らかにした。

 自民は裏金議員について、原則公認し、比例代表との重複立候補も原則容認する方向だったが、世論からの強い批判を背景に、石破首相が党内を押し切った形だ。

 首相は記者団に「相当程度の非公認が生ずることとなるが、国民の信頼を得る観点から、公認権者として責任を持って最終的に判断していく」と語った。

 石破氏は、小選挙区での対応について、選挙における非公認より重い処分を受けた者▽非公認より軽い処分でも、処分が継続し、国会の政治倫理審査会に出席して説明していない者▽処分を受け、地元での理解が十分に進んでいないなどと判断される者――は非公認とすると表明。比例代表との重複に関しては「不記載があったその他の議員についても比例名簿への登載はしない。退路を断って有権者の審判に当落を委ねる」と説明した。【金寿英】

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