衆院選に向けて動き始めている候補予定者たち。子育てや農業政策など北海道の有権者には政治に果たしてほしい役割があります。北海道・小樽を中心とした北海道4区で聞きました。

自民党 中村議員 子育て・教育が訴えの柱

 10月6日、小樽市の体育館では2日間にわたり小学生のミニバスケットボールの大会が行われていました。その中にいたのは自民党道連会長も務める北海道4区の中村裕之・衆議院議員です。

 実はこの大会、中村議員が中心となって開催されました。

 コロナ禍でスポーツの大会が減ったと市民からの相談を受けてスポンサーを集め、2021年から野球、フットサルの大会などを開いてきました。

 会場では保護者と意見交換する時間も。

 「雨の日とか(子どもが)遊ぶところがない」(保護者)

 「雨の日ね、困ったね」(自民党 中村裕之議員)

 「バスケットのゴールがある公園が少ない。あると子どもたちがやる場所が増える」(保護者)

 「それはそんなにお金かからないね」(中村議員)

 「お願いします」(保護者)

 これまで文部科学大臣政務官などを歴任し、幼児教育の無償化などを実現してきたという中村議員。今回の衆院選でも子育て・教育は訴えの柱です。

 大会には小樽や岩内、札幌市から12チームが集まったほか、チアリーディングチームもパフォーマンスしました。

 チアのメンバーで石狩市の保育園に通う娘と小学4年生の息子の母親、西本幸さんです。

 現在、娘の保育料は無償化となっていますが、もっと手厚ければ子育てがしやすかったと感じています。

 「1人目の子から無償化だったらすごい助かると思います。フルタイムで働いていたし、大変だった。やっぱり『0歳から無償化』からだよね、やるなら」

 「(Q:自治体が難しいなら国が一括?)それが一番いいと思う」(西本幸さん)

 保育料が無償化になる年齢などは全国の自治体で差があります。この課題に中村議員は…

 「住んでいる町によって差が出るのは良くないから国としても考えていく必要がある。子育てしやすい地域になることが、人口減少対策にもつながっていくと思う」(中村議員)

立憲民主党 大築議員 一次産業の支援を訴えの柱に

 一方、後志の余市町では10月5日…

 「きょうは取材が入っているので、放送になったら紹介します」(立憲民主党・大築紅葉議員)

 SNS用の動画を撮影しながら、歩いている人と話しやすいからと自転車で地域を回っていたのは、立憲民主党・北海道4区の大築紅葉・衆議院議員です。

 訪れたのはリンゴ農園でした。

 「今年は好調なんですか?」(立憲民主党 大築紅葉議員)

 「一番怖いのは台風です。風で落ちなくても、振られるだけで傷ついちゃう」(農家)

 高校まで小樽で過ごし、フジテレビの政治記者を務めた後、2021年の衆院選に出馬し比例代表で初当選した大築議員。

 まだまだ新人として精力的に地域を回っています。

 この日は、主に果物など地元の特産品が集まる仁木町の祭りに来ました。

 一次産業の支援を訴えの柱に掲げていて、自身の政見放送の撮影も行っていました。

 「リンゴだけでも7種類。リンゴもね、これから季節です」(大築議員)

 とれたての果物を食べながら、農家から課題も聞き取ります。

 「サクランボどうでした今年?去年は暑すぎて…」(大築議員)

 「今年はサクランボは、いい所と悪い所の差がすごすぎた。いい所は値段が高かった。悪い所は本当に(サクランボが)なくて」(農家)

 仁木町で家族で果樹園を営み、農協の青年部部長も務める嶋田有幸さんです。

 昨シーズンは天候によりサクランボの収穫量が半減しました。

 「僕らの努力ではどうにもできない。(果樹園の)施設に使える補助金とか、子どもがいないと田舎なので廃れる。子ども手当てなどが充実すると(うれしい)」(果樹農家 嶋田有幸さん)

 人口減少にもつながる地域の課題に大築議員は…

 「生産者の支援は、農家の戸別所得補償という形。所得を安定させると先が見える。若い人も子どもを育てながら、収入が不安定な農家に嫁ごうか悩んでいる人もいる。一定程度の収入を保証することを国として支えていけることがあると思う」(大築議員)

 このほか、北海道4区には共産党の佐々木明美氏と、無所属で元静岡市議の斉藤佳代氏が立候補する予定です。

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