参議院の代表質問で、野党は裏金問題などで石破茂総理大臣を追求しました。

■あす衆院解散 裏金問題などで論戦

立憲民主党 田名部参院幹事長
「与党内野党と言われながら権力に厳しい姿勢を貫いてこられた総理に期待した国民もいたと思います。私も一瞬、期待をしました。しかし、手のひらを返す早さにびっくりです。ようやく総理になられたのに、なぜ信念を貫こうとされないんですか」

 石破総理の所信表明演説に対する代表質問。8日は参議院で行われましたが、石破総理は答弁書を読む場面が多く見られました。

立憲民主党 田名部参院幹事長
「国民の皆様方の納得と共感を得て、すべての人に安心と安全を実感していただけるよう、誠心誠意取り組んで参ります」

 目線は下を向いたまま…。

立憲民主党 田名部参院幹事長
「このフライング解散宣言で何より問題なのは、天皇陛下による総理任命と衆議院解散の国事行為を愚弄(ぐろう)した憲法違反の疑いのある越権行為だということです。フライングしちゃった…では済まされないんです。今は陸上競技もフライングは一発退場です」

 この質問への答弁も…。

石破総理大臣
「天皇の国事行為に踏み込んだとのご指摘は全くあたりません」

 あらかじめ用意された答弁書を読んでいました。

石破総理大臣(1日)
「代表質問、そしてそれに対する答弁。本当に自分の言葉で語りたいと思っております」

国民民主党 榛葉幹事長
「今のあなたは全く別人ではないですか。変節、手のひら返し、前言撤回のあなたに国民はがっかりしています。『すぐ解散するという言い方は私はしない』と立派におっしゃいましたが、あの発言は何だったのですか。古い自民党に取り込まれ誰かに言わされたのですか?」

石破総理大臣
「国民の皆様方の意志を確かめる必要があると私自身が判断をし、解散を行うことと致したものであります。引き続き自分自身の言葉で語り、誠心誠意国民の皆様方にご判断をいただくための材料を示して参る所存であり、国民との約束を破ったとのご指摘は全くあたりません」

 衆議院選挙で国民の審判を仰ぐ石破政権。対応によっては批判を浴びかねない、いわゆる「裏金議員」の公認問題が大詰めを迎えています。

維新の会 浅田均参院会長
「自民党派閥のパーティー収入を巡る、いわゆる裏金問題で、国民の政治に対する不信と怒りは頂点に達しています。裏金問題の原因は究明されたとお考えですか。究明しようとしないのはなぜですか。お答え下さい」

石破総理大臣
「国民の信頼を回復するために今後さらに行うべきことにつきましては、これまでの取り組みの経緯等を踏まえつつ適切に判断を致してまいります」

 現状、裏金問題で重い処分を受けた少なくとも6人について自民党は公認しない方針ですが、「非公認は2桁にのぼる」との声や「これ以上、非公認が増えることはない」との声もあり、予断を許さない状況です。

 石破総理は裏金議員について比例代表との重複立候補を認めず、代わりに女性立候補者を増やすように指示。

 公認問題について自民党は9日、最終判断する方針です。

公明党 西田実仁幹事長
「いわゆる旧文通費の使途の明確化や公開、未使用分の返納の義務付けについては期限を決めて議論し、遅くとも来年の通常国会までには改正すべきと考えます。国民の政治への信頼回復のためには不断の改革に取り組むべきです」

石破総理大臣
「調査研究広報滞在費(旧文通費)の使途の明確化、使途の公開、未使用分の国庫返納につきましては我が党としても結論を得るべく力を尽くして参ります」

 また、石破総理が代表を務めていた旧石破派による不記載問題もくすぶっています。

共産党 田村委員長
「まずはっきりさせるべきは総理自身の裏金疑惑です。総理は『新たな問題が起きれば再調査する』と明言していた。ならば徹底した再調査を行いますね」

石破総理大臣
「この度、収支報告書の記載の一部に誤りがあることが判明したことから所要の訂正を行いましたが、政治資金パーティーの収入総額について訂正はなく、他に訂正すべき事項についてもこれまでのところ把握を致しておりません」

れいわ新選組 山本代表
「30年の不況、そこにコロナと物価高、国民三重苦という状況にもかかわらず、前政権は『消費税減税は検討すらしない』と言った。新総理、この考え方も引き継がれますか」

石破総理大臣
「消費税につきましては社会保障の財源として位置付けられており、その税率を引き下げることは考えておりません」

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