経団連の十倉雅和会長は8日、石破茂首相が自民党総裁選での主張に比べて自身のカラーを抑えているとの指摘を巡り、首相の姿勢に理解を示した。衆院選の争点として経済政策や物価高対策、政治改革を挙げ、こうした点で「(首相の)本質は決して薄れてはいない」と述べた。
札幌市内で開いた記者会見で答えた。十倉氏は「首相になってプラグマティック(実際的)にやらなくてはいけない面があり、時間軸の問題もよく考えないといけない」と説明した。
成長と分配の好循環の実現に向けて岸田文雄政権の経済政策を引き継ぐ首相の方針を改めて評価した。衆院選で「政策本位の論戦を大いに期待したい」と訴えた。
首相は7日、総裁選で言及した金融所得課税の強化について具体的な検討は考えていないと言明し、安倍政権の経済政策「アベノミクス」にも肯定的な答弁をした。
十倉氏は北海道で最先端半導体の量産を目指すラピダスに関し、政府の長期的な支援が必要だと強調した。2025年に試作ラインが稼働すれば「いろんなものが見えてくる」と語り、予見可能性が高まることによる民間資金の呼び込みに期待を示した。
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