名古屋市議会の議長室で田中里佳議長に辞職願を手渡す河村たかし市長=名古屋市中区で2024年10月9日午後8時55分、真貝恒平撮影

 衆院選愛知1区からの出馬を表明している名古屋市の河村たかし市長(75)=4期目=が9日、14日付の辞職願を市議会の田中里佳議長に提出した。

 この日に開かれた市議会各委員会がすべて終了した後の午後8時55分ごろ、河村氏は市議会議長室で田中議長に「長年ありがとうございました」と辞職願を手渡した。

 辞職日を巡っては、議会の反発で河村氏の発言が二転三転した。河村氏は当初、11日付で辞職する意向を示したが、議会側から「(定例議会中に)職を投げ出すのは議会軽視」「市政に空白ができる」などと批判を浴びたため、前言撤回し、辞職願を提出せずに15日に自動失職するとした。しかし、この案にも議会が同意せず最終的に14日付となった。

 河村氏はこの日、衆院解散後の夕方に辞職願を議長に提出する予定だったが、市議会の委員会が終わらないため、なかなか提出できなかった。この日は六つの委員会が午前10時から始まったが、最後の委員会が終わったのは午後8時半だった。

 辞職願については10~11日に本会議で審議され、同意される見通し。公職選挙法によると、議長は市長の辞職申し出から5日以内に市選管に通知。その翌日から50日以内に市長選が行われる。関係者によると、市長選の投開票は11月中旬~12月になるとみられる。【真貝恒平】

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