石破茂首相は11日、首相就任後初の外国訪問となったラオスの首都ビエンチャンで記者会見を行った。中国の李強首相との10日の会談をめぐっては「両国関係は必ずしも順調ではないが、解決に向けた糸口はつかめた」と強調。習近平国家主席との会談については「具体的な日程などが上がったわけではないが、今後、そのようなことが実現するため努力していく」と述べた。
また首相は、出席した東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議や各国首脳との会談で、持論としてきた「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」構想に言及しなかったと明らかにした。
政策活動費については「合法なものだ」との認識を示したうえで、「使い方は当然、抑制的なものでなければならない。国民に複雑な思いや疑念を持たれることがないように党として抑制的に真摯(しんし)に厳しい思いを持って臨みたい」と強調した。
15日に公示される衆院選は事実上、与野党による選挙戦に入っている。首相は「今回の(衆院)解散は、日本創生解散と考えている。いろいろな課題に正面から立ち向かい、逃げることなく取り組む。私自身も先頭に立って国民の皆様にご理解いただけるよう最大限、誠心誠意努める」と述べた。
ASEAN関連首脳会議については「これまで我が国が半世紀以上にわたって築いたASEANとの心と心がつながる真の友人としての関係をさらに強化していく決意を伝えた。ASEAN諸国からも最も信頼できるパートナーである日本との間で、あらゆる分野で協力を進めていくことに高い期待が示された」と成果を強調した。【ビエンチャン影山哲也】
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