衆院選が15日、公示された。前職の高木毅氏(68)が裏金問題で自民党から処分を受け、非公認になった福井2区。保守は分裂、野党からも3人が立候補し、混戦模様だ。
「初心に帰って一から出直したい」。高木氏は15日の出陣式で、政治資金収支報告書の不記載を改めて謝罪した。式の参加者数は「前回の700人から400人くらいに」(陣営幹部)減ったという。公明の推薦もないが、公明の県本部幹部は出陣式に姿を見せ、高木氏は「自公連立政権の安定が必要だ。比例は自民か公明党と書いて」とアピールした。
高木氏非公認の方針が示された直後、「保守系の受け皿に」と立候補を表明したのが無所属元職の山本拓氏(72)。第一声では「長い政治経験がある」と衆院議員を8期務めた実績を強調した。
保守分裂の様相に野党から「チャンス」という声も上がるが、野党も共闘はならなかった。
立憲新顔の辻英之氏(54)は「弱い立場の人に冷たい政治が続いている」と訴えた。前回立憲公認で敗れた元職の斉木武志氏(50)は維新公認で立候補。「大阪与党と話ができる政治家」を掲げ、北陸新幹線延伸の迅速化を訴えた。共産新顔の小柳茂臣氏(70)は自民の裏金問題を批判。「お金でゆがめる政治をなくす」と力を込めた。
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