続いては「みんなと選挙」です。
選挙戦がスタートした衆議院選挙。17日はなぜ若い世代の投票率が低いのか考えます。

こちらは3年前に行われた前回の衆院選の年齢別の投票率です。私と同じ世代20歳から24歳が最も低く26%台となっています。

就職や結婚、子育てなどが待ち受ける世代で暮らしやすい社会を私たちの一票でつくることができると思うのですが、2020年の国勢調査によると宮崎県の18歳以上の人口を見ると18歳から29歳の若い世代はおよそ11%しかいません。

この世代の人口が少ないことは若い世代の投票行動とどう関係しているのか。私と同じ世代の皆さんの声をきいてきました。

(専門学生・19歳)
「どうやって投票すればいいかも、どういう人に投票すればいいかもわからない」

(専門学生・18歳)
「親とも選挙の話にならない。(Q行きなさいという話も?)ないです。」

(専門学生・18歳)
「親が行っているところを見たことがないから、別にいいのかなと思う」

私の場合は、大学生のときに母と一緒に初めて投票所に行きました。ただ私と同じ世代の多くの人から、投票所への行き方や投票の仕方がわからないから投票しないという声を耳にしました。

(専門学生・18歳~19歳)
「一度行こうと思って場所も分かっていたが、当日になって本当に行く必要があるのかなと思った。誰に決まっても結局同じだなと思って行かなかった」

「選挙は難しい」「堅苦しい」これが私たちの世代のイメージ。先輩たちの会話に入りづらく「自分にはまだ関係ない」と思ってしまいます。

(専門学生・20歳)
「(今の選挙は)ほとんど高齢者の方に向けたものが多く、まだ自分には関係ないと思う」

本当に若い世代に関係ないのか…
朝日新聞の元政治部長で政治記者を長く務めてきた林さんは世代によって違う問題意識に注目します。

(朝日新聞 元政治部長・林尚行さん)
「(若い世代は)気候変動やジェンダー平等、アニマルライツなどに関しての関心が高い。ところが、日本の選挙がその部分を争点にできているかというと、必ずしもそうではない。(政治家や候補者の)問題設定が若い世代の問題意識とずれてきているのではないか。」

20代前半は、勉強や友人との時間が楽しい時期。「選挙は大事なもの」とまだ思えません。投票に行くきっかけがあるといいのですが…

(専門学生・18~19歳)
「どう投票すればいいかもわからない。学校でも選挙に向けた練習などがあったが、実際行ってみるとなると(投票所に)入りずらい。何をすればいいかがわからない」

インターネットやスマートフォンで生活のいろんなことが簡単に、出かけずにできるようになっていく中で投票所に足を運ぶことは不便だと感じてしまいます。

(専門学生・19歳)
「若者も投票しやすいようになったらいいなと思う。体育館などではなく、広場などにも(投票できる場所が)あればしやすいのでは。」

投票所の場所や雰囲気、そして投票方法を問う声は今回の取材で多くきかれました。時代にあわせていろんな見直しが必要なのかもしれません。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。