当選が確実になり、花束を手に笑顔で支援者に手を振る吉田晴美氏=東京都杉並区で2024年10月27日午後8時13分、北村秀徳撮影

 自民党と立憲民主党の事実上の一騎打ちとなった東京8区では、立憲前職の吉田晴美氏(52)が自民新人の門寛子氏(44)らを破って再選を確実にした。

 当選確実の知らせが入ると、吉田氏は東京都杉並区の事務所で支援者とハイタッチを交わした。笑顔で花束を受け取り「これからが正念場。選挙の後にこそ政治家の資質が問われる。国民一人一人が主役の政治のため、皆さんと一緒に歩んでいく覚悟だ」と述べた。

 全国的に野党共闘が不調な中、共産党は候補を立てず、党地区委員会が吉田氏を「自主支援」して票の分散を防いだ。

 前回選では、共産とれいわ新選組が候補を取り下げ、吉田氏に一本化したことで、11期目を目指した自民の石原伸晃元幹事長を破った経緯がある。今回も地元市民団体が軸になり、実質的に野党共闘が成立した。

 吉田氏は9月にあった立憲代表選に出馬し、知名度を上げていた。街宣では「少子化・子育て」や「ジェンダー」などのテーマを決め、それに詳しい立憲議員らのゲストを呼んで対談する「テーマ街宣」を連日開催。物価高対策として食料品の消費税をなくす「ハルミクス」を訴え「アベノミクスを終わらせる」と訴えた。【白川徹、北村秀徳】

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