当選が確実となり万歳する原口一博氏(左から2人目)=佐賀市鍋島町で2024年10月27日午後8時8分、栗栖由喜撮影

 佐賀1区は、立憲前職の原口一博氏(65)が5度目の対決となった自民前職の岩田和親氏(51)との接戦を制し、当選を確実にした。前回選挙では、岩田氏に133票差で競り勝つ大接戦となったが、今回は裏金事件を追い風に優位に選挙戦を展開した。

 佐賀市の事務所で支援者らに拍手で迎えられた原口氏は「草の根の絆の勝利だ。今まさに迫っている危機に対応し、日本の政治を引っ張っていくことを誓う」と決意を語った。

 共産が候補者擁立を見送り、前回同様一騎打ちの構図となった。「連合佐賀」の推薦や、野党共闘実現を目指す市民団体「市民連合さが」の支援を受けて「反自民票」を手堅く固め、無党派層にも浸透した。患っていた悪性リンパ腫が寛解したことを強調し、「完全復活」もアピールした。

 選挙戦では、旧民主党政権時代に総務相を務めるなど知名度の高さを武器に、フォロワー数が37万人を超えるX(ツイッター)で個人演説会や街頭演説の様子を随時更新。裏金事件を「今回の選挙は『金返せ』だ。古い腐った政治を終わらせる」と批判した。経済対策では「実質賃金が増えないから少子化になる。給料を上げ、働く人たち、草の根から日本を変えよう」と訴えた。【五十嵐隆浩、栗栖由喜】

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