衆院選は27日に投開票され、東京24区では、裏金問題で自民非公認となった元経済産業相の無所属前職萩生田光一さん(61)が、ジャーナリストで元参院議員の立民新人有田芳生さん(72)らを破り、7回目の当選を確実にした。

衆院選が公示され街頭演説を行う萩生田光一氏=10月15日、東京都内で(平野皓士朗撮影)

 午後11時すぎ、複数のメディアが萩生田さんの当選確実を伝えると、八王子市内の事務所に詰めかけた100人以上の支持者たちが「わぁー!」「もう泣いてもいいよね」などと声を上げ、安堵(あんど)の拍手が起きた。  萩生田さんは、政治資金収支報告書の不記載額は2728万円に上った上、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)からの選挙支援なども判明し、強い逆風にさらされた。選挙区の東京都八王子市内には創価学会が母体の創価大があり、4万票以上とも言われる公明の推薦も得られなかった。  選挙戦では「批判のためだけに八王子を選んだ野党候補がいいのか」と有田さんを批判。裏金問題を釈明しながら「八王子の土になる覚悟だ。もう一度チャンスを」と地元密着を強調して支援を求めた。  公認を得られなかったものの、茂木敏充前幹事長や高市早苗前経済安全保障担当相ら党の大物が次々に応援に入った。地元の自民市議らから「八王子には萩生田さんが必要」と全面的な支援を受け、票を固めた。  有田さんは旧統一教会問題に詳しい経歴などから「刺客」として擁立され、地元の市民団体と共闘。「まっとうな政治に」と裏金問題などを批判したが、及ばなかった。(長竹祐子) 

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