自民党は派閥裏金事件による逆風で、党要職や閣僚経験者らが各地で敗れた。旧安倍派幹部で党員資格停止処分となり非公認で出馬した東京11区の下村博文元文部科学相、戒告処分で党公認ながら比例重複が認められなかった東京7区の丸川珠代元五輪相らの落選が次々に決まった。

◆「ヤンキー先生」こと義家弘介氏も落選

 裏金問題に絡んでは、党の処分を受けて比例重複がない公認候補のうち、大分2区の衛藤征士郎元衆院副議長、愛知7区の鈴木淳司元総務相、宮城3区の西村明宏元環境相、神奈川16区の義家弘介氏らの落選が決定。非公認は福井2区の高木毅元復興相、埼玉6区の中根一幸氏らが落選した。  一方、非公認だった東京24区の萩生田光一元政調会長、兵庫9区の西村康稔元経済産業相は当選。和歌山2区の世耕弘成元経済産業相は自民候補との保守分裂選挙を制した。公認で比例重複がない埼玉8区の柴山昌彦元文科相は当選を決めた。

◆旧統一教会との関係が指摘され…

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係が指摘された候補者も厳しい戦いだった。  小選挙区で、埼玉5区の牧原秀樹法相が立民の枝野幸男元代表に、香川1区の平井卓也元デジタル相が立民の小川淳也幹事長にそれぞれ敗れた。  教団関連団体からの選挙支援が問題化した兵庫1区の盛山正仁元文科相、教団会合に出席し、教団トップの韓鶴子(ハンハクチャ)総裁を「マザームーン」と呼ぶ様子が報じられた神奈川4区の山本朋広氏も敗北した。 (荒井六貴、押川恵理子) 

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