衆院選は27日に投開票され、東京9区では、元経済産業相の菅原一秀さん(62)が公示前に自民に復党し、無所属で出馬して返り咲きを狙うも、落選が確実となった。自民派閥の裏金問題で逆風が吹く中、支持が広がりきらなかった。

落選が決まり、支援者らにあいさつする菅原一秀さん(浜崎陽介撮影)

 28日午前0時すぎ、菅原さんは赤いジャンパー姿で登場。支持者ら40人を前に「負けてしまったのは、私の力不足。この結果を受け止め、その中でも大きな票をいただいたと認識しております。明日からまた駅に立って精進を重ねていきたいと思う」と敗戦の弁を述べ、深々と頭を下げた。  有権者に香典を配り、2021年に6期目の途中で議員を辞職。公職選挙法違反の罪で罰金刑を受け、今年7月に公民権を回復した。この3年間について「初心に戻って地域の声を聞いてきた」と自負する。  自民公認で出馬するとみられていた別の元職は裏金問題で撤退。保守が一本化され、公示後には自公の推薦も受けて追い上げた。

当選を確実にし、支援者から花束を受け取る山岸一生さん(中)=三宅千智撮影

 ただ、2期目を目指す立民前職の山岸一生さん(43)からは「自民党は反省がない」と政治とカネの問題を追及された。共産党は候補を立てず、野党共闘の形に。接戦を繰り広げたが山岸さんに及ばなかった。  当選を確実にした山岸さんは、支持者ら約30人を前にあいさつ。「練馬の政治の景色はがらっと変わる。これからが大変だ。国民生活がど真ん中の新しいみんなの家を作っていかなきゃいけない。練馬から日本を変えましょう」と語った。(浜崎陽介、三宅千智) 

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