27日に投開票された衆院選の沖縄4選挙区は、自民党とオール沖縄が2議席ずつを獲得し、改選前と同じ構図となった。派閥の裏金問題などで全国的に批判が集まった自民だが、県内では辛うじて改選前議席を確保。オール沖縄側も議席を守り、2対2の伯仲する構図が継続した。県民からの負託を受けた4人は支援者に謝意を示し、国政への決意を述べた。選挙区で敗れ比例復活を果たした候補は国政での活躍を誓った。

 「政治家はこれで終わります。30年間支えていただき本当にありがとうございました」。下地幹郎さん(63)は午後11時30分過ぎ、落選が確実となると、那覇市おもろまちの選挙事務所で深々と頭を下げ、政界引退を宣言した。

 自身、12回目の選挙。2021年の衆院選で敗れた後、22年の知事選にも挑んだが落選。「沖縄を変えるために東京に戻る。この選挙が最後の闘い」と公言し、背水の陣で臨んだ。「沖縄を良くしたいと思う仲間と楽しい、かっこいい選挙ができた」とすがすがしい表情で語った。

 09年の政権交代では民主党と連立政権を組んだ国民新党の幹事長を務め、12年には郵政民営化担当相にも就くなど県内外の政界で存在感を示した。

 「今回は政治が変わる分岐点と考えて最後の選挙と決めた。自分の決めたことだからもう政治は終わる」と言い切った。(社会部・吉田伸)

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