与党が過半数割れとなった衆院選から一夜明けた28日、金融市場では石破政権が議席を伸ばした政党と連携するため打ち出す積極的な財政政策が株式市場を支えるとの声が聞かれた。同時に、日銀が政治情勢の不透明感を警戒し、早期の追加利上げに動きにくくなることで円安ドル高傾向が続くとの見通しも出た。 クレディ・アグリコル証券の会田卓司チーフエコノミストは、石破政権は大規模な経済対策を訴える国民民主党などの協力を得る必要があると指摘。そうした政党の主張を「丸のみして積極財政策を取る」と予想する。その上で、石破氏は金融緩和や財政出動を重視する「アベノミクスに転換する」として株式相場にはプラスとみる。同時に「大型の補正予算編成への期待が相場を後押しする」と予測した。 大和証券の山田雪乃投資情報部長も、28日は一部野党が主張する積極財政路線に市場が期待感を示したと分析。一方で、与党だけで重要政策が決められなくなれば「政策のスピード感がなくなり、予算編成や参院選などに市場が敏感になる」とも語った。
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