連合の芳野友子会長は28日の記者会見で、立憲民主党が共産党の候補者と競合する選挙区を抱えながら躍進した衆院選の結果について、「共産党と共闘しなくても勝てることが明らかになった」との認識を示した。
共産は、立憲の野田佳彦代表が安全保障関連法の継続を示唆したことに反発し、立憲候補のいる選挙区も含めて213人の独自候補を擁立した。芳野氏は「共産党と候補者調整をしたり、共に闘ったりした(過去の選挙の)結果を見ると、共闘しなくてもやはり勝てる」と指摘。「連合としては共産党との関係(解消)の考え方を立憲に説明し、理解をいただいている中での今回の結果だ。それはもう明らかになったのではないか」と語った。
これに対し、共産の田村智子委員長は会見で「連合会長の発言は承知していない」とした上で、党機関紙「赤旗」が自民党の裏金疑惑を掘り起こしてきたことを強調。「共産党がこの問題を訴え、自公過半数割れという状況を作り出す上で大きな貢献をした」と主張した。公示前より2議席減らしたことについては「力不足という以外にない」と述べた。【田中裕之、富美月】
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