「政治とカネ」や高騰する物価など課題が山積するなか、皆さんはどのような思いで一票を託しただろうか?
新たな区割りで初めて行われた衆議院選挙、福島県内からは比例代表を含め7人が当選を果たしましたが、県内にも“風”が大きな影響を与えた。

<福島4区を制したのは自民党の新人>
福島4区の接戦を7043票差で制し初当選した、自民党の新人・坂本竜太郎さん。激闘から一夜明け、いわき市内の事務所で「喜びの朝」を迎えた。
選挙結果を伝える新聞に目を通して初当選を実感しながらも「この浜通り・4区は皆様方のゆるぎない覚悟と、復興に向けてそして未来に向けて私に寄せていただいた期待を強く示してくださったものだと。ひと呼吸してまた走りだしてまいりたい」と語り、浜通りの復興に向けて気持ちを引き締めていた。

<比例で復活当選 立憲の新人>
一方、福島4区の接戦に敗れたものの、9割を超える惜敗率により、比例東北ブロックで復活当選を果たした立憲民主党の新人・斎藤裕喜さん。
一夜明け「有権者の方々と顔を合わせて色々と走り回ってきて、その意見を昨日の選挙終わって万歳して家に帰った後に走馬灯のように蘇ってきて」と、いわき市内の事務所で初当選の喜びを振り返っていた。
初めて臨んだ選挙戦。12日間の戦いは終わったばかりだが、これからの手腕に期待が集まっている。
斎藤さんは「対応していかなければいけない問題が山積している。もちろん私一人では到底無理なので、いろんな方と協力しながら取り組んでいきたい」と語った。

<自民党への逆風は福島でも>
新人・斎藤さんの初当選にも大きな影響を与えたとみられているのが、いわゆる「裏金問題」をめぐる自民党への“逆風”だ。
5回目の当選を果たした立憲民主党の前職・小熊慎司さんは、接戦だった前回までと違い、自民党から公認が得られなかった候補に“大差”を付けた。
当選翌日の恒例となっている“辻立ち”。今回は、新たな区割りで選挙区となった白河市で行い、「裏金問題の再発防止のために、真相解明が必要。先の国会で成立した政治資金法の改正については不十分でありますので、真相解明の後に適正な改正もしていかなければならないと思います」と、この話題を引き続き訴えた。

<自民は減 立憲は増>
今回から福島県内は小選挙区の定数が「1」減るなか、自民党が「5」から「2」に議席を減らした一方、立憲民主党は「4」から「5」に議席を増やした。
【福島1区】・・・立憲民主党の前職・金子恵美さんが自民党の前職に約4万票差を付けて4回目の当選。
【福島2区】・・・立憲民主党の前職・玄葉光一郎さんが11回目の当選。自民党の新人・根本拓さんは小選挙区で敗れたが、比例で復活当選。
【福島3区】・・・立憲民主党の前職小熊慎司さんが5回目の当選し、無所属の前職とは3万票近い差がついた。
【福島4区】・・・自民党の新人坂本竜太郎さんが初当選。立憲民主党の新人斎藤裕喜さんは比例で復活当選。

<比例単独 立憲前職は2回目の当選>
また今回、比例単独で立候補していた、立憲民主党の前職馬場雄基さんは2回目の当選となった。
「先送りできない課題に対しては真っ向勝負で、”そのときしのぎ・その場しのぎ”というものにならないように、議会の機能を使って、議論を正々堂々やらせていただきたいと思ってます」と、気持ちを新たにしていた。

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