10月27日の衆議院選挙で、国民民主党は公示前の7議席から大幅に伸ばし、4倍増の28議席を獲得した。玉木雄一郎代表は29日の定例会見で、躍進の要因や今後の他党との連携について語った。
【映像】連立入りを否定する玉木代表(会見)
―(冒頭説明)
多くの皆さんのご支援をいただき、選挙前7議席を28議席に、4倍増することができた。多くの皆さんに私たちの「対決より解決」「政策本位の姿勢」また今回の選挙で掲げた「手取りを増やす経済政策」に評価をいただいた結果だと思う。政治とカネが大きな課題、論点・争点ではあったが、私たちは国民生活・物価高騰で苦しみ、なかなか賃金が上がっても、税負担の高さ、社会保険料の高さで手取りが増えないという声に真摯に向き合い、それを政策に求め訴えたことが評価をいただいたものだと思う。
政策に評価をいただいたので、この政策実現にこれからは全力を傾けたい。もちろん一気に全て実現するとは思わないが、ただ急ぐ政策もある。(年収)103万の壁を上げてほしいという声は、本当にたくさんの方から、現場の街頭演説会などでも、たぶん100以上聞いた。国民生活に直結する手取りが現に増える政策については、実現できるように政府与党をはじめ、関係各方面に働きかけを強めていきたい。
他方で今回、東海ブロックで2議席、北関東ブロックで1議席返上、他党に譲る形になってしまった。十分な候補者を用意できず比例は国民民主党と信じて投じていただいた方の票が一部、他党に回ることになってしまったことは、制度の問題ではあれ、我々が十分な候補者を擁立できなかった結果でもある。国民民主党と書いていただいた、まさに政策に期待していただいた方々の期待を裏切ることに、結果としてなってしまったことについてはお詫びを申し上げたい。
このことについては制度上の問題も含めて、どう対応すればいいのかこれから慎重に考えていきたい。また全国の比例票の合計数が617万票ということになり、公明党や日本維新の党を上回ることになった。前から皆さんに申し上げている通り、大型選挙ごとに2割ずつ議席数も比例票も増やしていって、早く共産党や公明党の水準の議席数になりたいと、そしていい意味でのキャスティングボートを握れるようなポジションになりたいというのは、昨年の8月の代表選挙でも申し上げた我が党のある意味での計画プランだ。
それを少し前倒しする形で今回600万の大台を超えたということについては、本当に多くの皆さんにご支援いただいた結果。来年の参議院選挙に向けても、一つの基盤となった。我々としては気を緩めることなく、とにかく物価高騰、また経済・消費の低迷ということで、非常に将来に不安を抱えている国民生活に寄り添う政策の実現を1つでも2つでも速やかに図るようにこれから取り組みを強化していきたいし、また来年の参議院選挙、
都議会議員選挙に向けて早速公募を開始し、新たな人材の発掘、そして擁立ということに繋げてまいりたい。引き続き国民、各層の方々のご支援ご協力を求めてまいりたい。
―政策の実現に向けた他党との協議について、正式な協議に入る見通しは?また党首会談の可能性があるか。その際に重視する政策、103万円の壁の押し上げも含めてどう考えているか。
自民党だけではなく、立憲民主党、あるいは維新もだと思うが、それぞれ幹事長、国対委員長、つかさつかさでいろいろなコンタクト、情報交換をしていると報告を受けている。まだ具体的に何か決まったことはなく、党首会談の予定については一切未定だ。ただ我々としては、とにかく政策実現を期待して多くの皆さんにご支援をいただき、議席を増やすことができたので、とにかく掲げた政策を1つでも2つでも実現していきたい。
やはり補正予算が、秋の臨時国会が予定されているので、我々としては能登半島の震災対策については万全を期してほしいということは言っているし、防災対策で言うと、エアコンを体育館に設置してほしいというのは皆さんにもお示しした重点政策に入っている。こういったことはぜひやっていただきたい。あとは税制改正が年末に控えているので、その意味ではずっといの一番に訴えてきた。所得税の基礎控除引き上げ、これは103万円をいかに上げるかっていうことだがこういった話、あるいはガソリンの暫定税率を見直すというのはこれももう長年、国民民主党は言ってきたので、改めて言うまでもなく、こういった政策については、誰に対してもどの党に対しても、実現に向けて訴えるし、協力を求めていきたい。
―今回の選挙で示された民意はまさに自公政権にNoだった。自公連立政権入りはないという理解でよいか。
ありません。朝のワイドショーでコメンテーターの方が、私がなにか入閣したい、ポストが欲しいなどとコメントされていたと聞いたが、全くありません。それは取材してから言っていただきたいし、そういうことを公共の電波で取材もなく流布するのはやめていただきたい。私たちが欲しいのはポストではなくて、選挙で約束した手取りを増やす、国民の懐を潤す経済政策の実現が欲しい。そのためにやるべきことは全てやりたいし、野党の議席が増えたのが国民からしたら関係ない。暮らしをどうしてくれるか。そのことを政策としてちゃんと実現してくれるかが、一番私は国民の関心事であって、ポストがどうだ、政権の動きはどうというのは、多くの国民にとって関係ない。そういうこと自体がずれているのでは。とにかく政策実現に全力を傾けるので、連立することはない。
(ABEMA NEWS)
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