27日の衆議院議員選挙で、与党は過半数割れの歴史的大敗を喫した。一方で県内の3つの小選挙区では自民前職が当選し、2区の国民新人が比例復活を果たした。
「裏金問題」が大きな争点となった今回の選挙。逆風の中、議席を死守した自民党の議員は今後、この問題にどう向き合っていくのでだろうか。

(リポート)
「遠藤利明氏が10期目の当選を確実にしました」

1区は、自民・前職の遠藤利明氏が9万票余りを獲得し10回目の当選を決めた。

(当選した県1区・遠藤利明氏 自民・前)
「庄内や最上での水害対策・山形新幹線で大変お世話になったという話があった。地元の発展のためになお一層の努力をしていかなければならない」

出口調査の結果を年代別でみると、若い年代ほど遠藤氏と原田氏の差が小さい傾向がわかる。
そして支持政党別でみると、支持政党がないいわゆる「無党派層」の投票先は原田氏が遠藤氏を上回った。

(リポート)
「当選を確実にした鈴木憲和氏が会場に入ってきました」

2区は、自民・前職の鈴木憲和氏がほかの候補に大差をつけ、5回目の当選を果たした。

(当選した県2区・鈴木憲和氏 自民・前)
「少しでもいい国を次の世代に引き継いでいく。少しでもいい形で地元の地域を次の世代に引き継いでいく。この仕事を最後までやらせていただきたい」

また国民・新人の菊池大二郎氏も比例での復活当選を果たした。

(比例復活した県2区・菊池大二郎氏 国民・新)
「今の日本の状況を見て国民民主党への期待をいただいた。しっかりこれから国政を担わせていただく、原点として肝に銘じて仕事を進めていきたい」

出口調査の結果を年代別でみると、鈴木氏が20代を除く全ての年代でトップ。20代では菊池氏が最も多くの票を集めた。
支持政党別でみると、無党派層の4割以上が鈴木氏、3割以上が菊池氏を投票先に選んだ。

3区は、自民・前職の加藤鮎子氏が立憲・新人の石黒覚氏の追い上げをかわし、4回目の当選を決めた。

(当選した県3区・加藤鮎子氏 自民・前)
「今回の選挙戦でいただいた有権者の声を胸のど真ん中に受け止め、これから4期目も精一杯地域のため、国のために働く」

石黒氏が20代で最も多く票を集め、それ以外の年代は加藤氏が多く得票し差を広げた。
無党派層の投票先は石黒氏が約5割、加藤氏が約4割となった。

今回の選挙で大きな争点となった自民党の裏金問題。
出口調査では、4人のうち3人が「投票する際この問題を考慮した」と答えた。
これに対し県内の議席を死守した自民党の前職3人は…。

(10回目の当選・遠藤利明氏 自民・前)
「政権に慣れすぎてあのような事態となった。あらためて国民からの信頼を取り戻すべく政治資金の“入りと出”をしっかりとする」

(5回目の当選・鈴木憲和氏 自民・前)
「上の世代のおかしいことには『おかしい』と言わなければならないと思うし、若い世代と一緒になって、自民党が少しでも若返った、もしくは普通の感覚に政治が近づいたと言っていただけるように努力したい」

(4回目の当選・加藤鮎子氏 自民・前)
「自民党を中から変えていくのはもちろんだが、政治家としてはそれが本業ではない。この国の未来、疲弊していく地方で人口減少に立ち向かう、そちらも待ったなし、それにも取り組んでいく」

確定投票率は県全体で60.82%で、3年前の前回を3.52ポイント下回った。
政治不信もあってか、県内では、2014年に次いで戦後2番目に低い投票率となった。

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