国民民主党の玉木雄一郎代表が、29日に出演した民放番組で、自身を石破茂首相と立憲民主党の野田佳彦代表が引っ張り合っているイラストを指し、「男同士が引っ張っているのは嫌。気持ち悪い」という趣旨の発言をした。X(ツイッター)上では「同性愛嫌悪ではないか」などと波紋が広がっている。
番組では、国民民主が求める政策を取り入れることを交渉材料に、自民党と立憲の双方からアプローチを受けていると司会者が指摘。その際、司会者が「いま、(国民民主は)モテ期だ」としてイラストを示した。
玉木氏は「これ、嫌ですね。この、男同士が引っ張っているのは。気持ち悪い絵ですね、これ」と笑いながら応じた。番組内では他の出演者も笑うなどして、玉木氏が指摘を受ける場面はなかった。
同性愛者であると公表している立憲の石川大我参院議員は30日、Xに「公党の党首として真意を問いたい」と投稿。「仮に、女性2人から引っ張られていたらどうだろう? 『嬉(うれ)しい悲鳴』などではないか? そう考えると、異性愛=良いこと、同性愛=気持ち悪い、との考えが透けて見える」と指摘した。
石川氏は30日、毎日新聞の取材に「女性2人に引っ張られている絵であれば、こうした発言にはならなかったのでは。(テレビ収録の)会場から笑い声が漏れていることも含め、無意識なホモフォビア(同性愛嫌悪)が隠れているのではないかと感じる」と話した。
立憲は同性婚を法制化するため、民法の一部を改正する「婚姻平等法案」を国会に提出している。石川氏は「国民民主とも一緒に提出できるように、働きかけていきたい」と語った。【源馬のぞみ】
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