石破茂首相は今月中旬の南米訪問に合わせ、米国のバイデン大統領、中国の習近平国家主席とそれぞれ首脳会談を行う方向で調整に入った。米中首脳とそれぞれ対面で会談するのは就任後初めて。日本政府関係者が1日、明らかにした。
首相は15日からペルーで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議、18日からブラジルで開催される20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席する方針だ。
バイデン大統領との会談では、日本周辺で中国、ロシア、北朝鮮が軍事活動を活発化させていることを踏まえ、日米同盟の強化を確認。韓国やオーストラリアなど同志国を加えた連携も申し合わせる。首相が持論とする地位協定改定について意見を交わす可能性もある。
習主席とは、共通の課題で協力を目指す「戦略的互恵関係」の推進で一致したい考えだ。首相は日本産水産物の輸入再開や、中国での邦人の安全確保、排他的経済水域(EEZ)内に中国が設置した海上ブイの即時撤去を重ねて求める方針だ。
首相官邸に入る石破茂首相(中央)=1日午前、東京・永田町
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