前知事の失職に伴う兵庫県知事選(17日投開票)をめぐり、独自候補を擁立できなかった自民党県連は1日夜、選挙対策委員会を開き、自主投票とすることを決めた。自民県議団が前知事への不信任決議を主導したことから、立候補している前知事の再選を避けることを最優先とする付帯条件を協議したが見送った。一部の自民市議の反発も影響したという。

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 この日、県連は党所属議員の対応方針を協議した。自主投票としたうえで、「前知事の再選を避けることを最優先とする」との条件をつけるかどうかも協議された。県連の末松信介会長は会合後、「(選対メンバーらは)誰一人として前知事に当選してほしいとは思っていない」としたうえで、「すでに選挙は始まっている。あえて名前を出すのは大人げない」と報道陣に話した。

 知事選をめぐっては、自民県議団が10月27日に自主投票と決め、前知事への「支援禁止」を打ち出していた。これに対して同29日、明石市議会の自民会派が記者会見を開き、「特定候補の支援を禁止する決定は、自由を重んじ、民主主義の理念を体現する党のあり方から大きく逸脱する」などと反発していた。

 知事選にはいずれも無所属で、前参院議員の清水貴之氏、同県尼崎市前市長の稲村和美氏、前職の斎藤元彦氏、共産党が推薦する医師の大沢芳清氏、レコード会社経営の福本繁幸氏、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏、ニュース分析会社社長の木島洋嗣氏が立候補している。(添田樹紀、島脇健史)

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