首相官邸は5日、石破茂首相の10月1日の記者会見で指名されなかった報道各社の文書による質問に書面で回答した。首相が自民党総裁選中に「先送りの検討も必要」としていた現行の健康保険証の廃止(新規発行停止)時期に関し、予定の12月2日から先送りするのかどうか尋ねた本紙の質問に対して、首相は「法に定められたスケジュールで進めていく」と予定変更を否定した。

◆夫婦別姓「やらない理由がわからない」も「検討」に

5日、記者団の取材に応じる石破首相(佐藤哲紀撮影)

 健康保険証の後継となるマイナ保険証の利用率は9月時点で13.87%と伸び悩んでいる。首相は「マイナ保険証が利用できない方も確実に保険診療が受けられるよう、資格確認書の活用も図っていく」と答えた。  選択的夫婦別姓制度の導入について、首相が総裁選で「やらない理由が分からない」と前向きな見解を示したことを踏まえ、東京新聞が制度実現に向け今後どう議論を進めるか質問したのに対しては、首相は「必要な検討を行っていきたい」と答えるにとどめた。(坂田奈央) 

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