衆院は8日、各派協議会で与野党に割り振る常任・特別委員長と審査会長を決めた。常任委員長は与党が議院運営委員長や内閣委員長など10ポストを務める。野党は予算委員長など7ポストに加え、憲法審査会長を獲得した。特別委員長は野党が政治改革特別委員長など4ポストを受ける。
議長に自民党の額賀福志郎氏、副議長に立民の玄葉光一郎氏を推す方針も確認した。11日からの特別国会で正式に決める。
石破茂首相が出席しテレビ中継する予算委員会の委員長は立憲民主党が出す方針だ。10月の衆院選で与党が過半数議席を割り込み、自民党が譲歩した。
委員長ポストの配分はおおむね議席数に沿って決めた。その結果、特別国会以降は与野党が委員長、審査会長を出す委員会、審査会の数がほぼ同数となる。衆院解散前の常任委員長は自民が13、公明が2、立民が2をそれぞれ占めていた。
当初、常任委員長は議席数を基にしたドント式で与党9委員長、野党8委員長で調整していた。立民が法務委員長を獲得するために全体のポスト数を1つ減らした。選択的夫婦別姓の議論の促進が念頭にある。
野党の予算委員長になることで、与党は国会運営を主導しにくくなる。
委員長が審議日程に権限を持つため、政府・与党が想定する日程での予算案採決が難しくなる。自民党が予算委員長を務めた通常国会では、2024年度予算案の採決日程を委員長の職権で決めた。
政府は24年度補正予算案を臨時国会に提出する。石破茂首相らの答弁が不十分などと野党が主張して審議が滞り、採決が遅れる可能性もある。
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