候補者らの訴えに耳を傾ける有権者たち=松江市で2024年4月16日午前9時47分、安徳祐撮影

 28日投開票の衆院島根1区補欠選挙で、毎日新聞社と社会調査研究センターは、投票を済ませた有権者を対象にインターネット調査を実施した。有権者の約8割が「政治とカネ」の問題を考慮したと回答。自民党支持層の約3割が、当選を確実にした立憲民主党公認の亀井亜紀子氏(58)に投票したとしており、自民の裏金問題が、勝敗に大きく影響したとみられる。

 政治とカネを「考慮した」と答えた人のうち、約7割が亀井氏に投票。「考慮しなかった」人の約8割は自民公認の錦織功政氏(55)に投票したと回答した。

 支持政党別では、立憲支持層の9割以上、自民支持層でも約7割が考慮したと回答。投票先でみると、亀井氏が立憲支持層の9割以上、無党派層の約8割を固めたのに対し、錦織氏は自民支持層の約7割にとどまった。

 島根県は1996年の小選挙区制導入以降、全国で唯一、自民候補が勝ち続けていた。島根1区の前回選で、細田博之前衆院議長(2023年11月死去)に投票した人の3割強が今回、亀井氏に投票したとしており、「自民王国」が大きく揺らいだことがうかがえる。岸田内閣の支持率は21%だった。

 調査は、社会調査研究センターがNTTドコモの協力を得て開発した新たなインターネット調査方式「dサーベイ」を使用。島根1区在住者から無作為抽出した対象者にメールで回答を依頼し、1506人が設問に答えた。【米山淳】

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