17日、日曜日に行われる兵庫県知事選挙。7人が立候補し、接戦が予想されます。

■知事の退職金最高額は4176万 一方受け取らない知事も

そもそもこの選挙、斉藤知事に対する不信任案が可決され、失職したことによるもので、斎藤知事には退職金「1603万9800円」が支払われました。

全国的にみると、4年の任期を満了した場合、最高額は神奈川県の黒岩祐治知事で4176万円、東京都の小池百合子知事は3504万円。

一方で大阪府の吉村知事は、一期目の退職金の受け取りを拒否。なんとゼロ円でした。

■ネット投票で決める市長の「退職金」 結果は平均62.7点で約1278万

そんな中、茨城県つくば市の五十嵐立青市長が発案した、全国初の試みが注目を浴びています。

それが「市長の退職金は市民のインターネット投票により決める」というもの。

【秦令欧奈アナウンサー】「そもそもシステムを思いついた、発案されたきっかけや経緯を教えてください」

【五十嵐立青市長】「市民の間にも、市長の退職金というものに対して様々な意見があった。どうすればそれぞれの市民の声を反映できるだろうかということを考えていた時に、今回、私の退職金をインターネット投票で市民が決めるという取り組みを行いました」

五十嵐市長を市民が10点刻みで評価。仮に0点なら22円。100点ならおよそ約2000万円となるインターネット投票。15歳以上のおよそ13万人の市民を対象に投票を実施したところ、1048人が投票し、平均62.7点。退職金は「1278万7038円」となりました。

■「仕組みを作ることに価値がある」

【秦令欧奈アナウンサー】「結果についてはどう受け止めていますか?」

【五十嵐立青市長】「昨日も記者会見があって、結果について『どう思うんですか?うれしいんですか?悲しいんですか?』みたいなことを聞かれて、そういう話ではないんです。市民が政治家を選挙以外で評価する仕組みを作るということに、私は一番の価値があると思っていますので、その結果としての点数として『なるほど今62.7点という評価を市民がしたんだな』という事実を受け止めている」

【秦令欧奈アナウンサー】「とはいえ、評価されるとなると、事前に気になりませんでしたか?」

【五十嵐立青市長】「我々政治家ですので、選挙で審判を下されるという経験を繰り返している。ですので『一体何点になるんだろう心配だな』とか『いい点取れるかな』というのは全く思わないというのが正直なところ」

■投票率にすると全体の0.8パーセント 民意反映なるか?

【秦令欧奈アナウンサー】「今回の投票はどのくらいの費用が全体でかかっていますか?」

【五十嵐立青市長】「2000万円で投票のシステム全体を作りました。来年度以降もこの仕組みを使っていこうと」

【秦令欧奈アナウンサー】「一方で今回投票された方は1048人。投票率にすると0.8パーセントで、『これは果たして民意を反映できているのか』と思う方もいるとは思いますが…」

【五十嵐立青市長】「これが万全なシステムであるとか、これによって完璧に民意が反映されたと、そんなことを言うつもりはないです。ただ民意を反映する新しいチャレンジとして、1000人以上の方がこうして投票してくれたということは大きなことだと思っていますし、今回の取り組み自体には意義があったと私は思っています」

市長にとって“おっカネー”部分もある取り組みです。皆さんどう思いますか?

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。